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「なぁルシアス?」
「なんだい?」
「俺は記憶を無くす前のことを知ってどうすればいいんだ?」
俺は不安だった。
どうなるのか。
自分でいられるのか。
不安だったんだ。
「どうもしないさ、多分記憶を取り戻せばロイは強くなるだろう、後は自分で決めることだ」
「もし.......もし俺がルシアス達の敵だったら??」
「ロイが敵は嫌だなぁ、でもお互い何かを感じて何かを求め、何かのために闘っているんだとしたら、闘うべきだ」
ルシアスっぽい答えだ。
「ありがとう」
少し不安が消えた気がした。
俺は暗黒魔神、最強の男、暗黒セルジュの部下か友達なんだと感じている。
夢でいつも見るんだ。
3人の姿を、話声を。
ずっと側で見てきていたのだろう。
そんな気がした。
そんな時、二人が帰って来た。
「お待たせぇ」
二人とも笑顔だ。きっといいこと言われたんだろう。
「いい言葉もらったのか?」
ルシアスがサラに訪ねるとサラは顔が真っ赤になった。
「うん、凄く嬉しい言葉をもらった」
赤くなって笑顔を見せるサラも可愛いが、レイナも俺を見て赤くなって笑っていた。
そんなレイナも可愛いと思う。
「次、入ってって言ってたよ」
「そか!ロイ行こうか」
ルシアスの言葉で俺は立ち上がり部屋へ入った。
部屋への中には向かい合った二つの二人掛けのソファがあって、その間に小さなテーブルが置いてあるだけだった。
俺とルシアスは占い師マザイの前に座った。
「マザイ様、彼は今記憶を失っていて取り戻すにはどうすればいいですか?」
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