真実の過去

26/28
前へ
/282ページ
次へ
「ロイ!外の風に当たりに行かないか?」 「ごめん.......ルシアス...ごめん」 ショックだったのだろう。 皆に恐れられている人物が自分だったんだから。 俺がロイのコートを、見た時に気付くべきだった。 「ロイ、外へ行こうか」 俺が外へ繋がる扉に歩き始めると、ロイも立ち上がり付いてきた。 外へでると月明かりが明るく、森は静かだった。 「大丈夫か?ロイ」 「聞いたんだろ?俺の.......話を.......」 泣いた後だからか呼吸が乱れていてうまく話せていない。 「あぁぁ、聞いた。 驚いたよ」 「俺も.......だ」 「ロイはロイだ!昔セルジュでも、今はロイなんだよ」 俺はロイの方を向きはなした。 「俺は悪魔だったんだ。 死神だったんだ。 そして.............. レイナの復讐したい男なんだ.......」 そうだった。 レイナは確かにセルジュに街の皆を殺されて復讐をするって言っていた。 なんて残酷な現実なんだ。 「ロイは昔のこと覚えているのか?」 「覚えていない。 でも....... 毎日夢を見ていた。暗黒魔神の二人と話しているセルジュの夢を....... 俺はセルジュの友達で部下だったからそんな夢を見ているのだと思っていた。 暗黒魔神の二人の顔は見れるのにセルジュの顔だけは見れなかったんだ。 だけど....... 見れるはずがなかったんだ セルジュは俺はだったんだから」
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加