新たな旅

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ゆっくりとムーワが降りてきた。 どうする...... 考えても無駄だ。 「いくぞ」 俺は掛け声と共にムーワへ駆け寄る。 フェイントを混ぜながら。 しかし...... フェイントも虚しく、俺の攻撃は簡単に止められた。 そして、ムーワの尻尾が俺の頬を叩いた。 っが尻尾が当たっただけなのにハンマーで叩かれたような衝撃をうけた。 体制を崩した俺はすぐにムーワの方を見るがムーワは既に俺に攻撃をしていた。 手から出た光線に俺は吹き飛ばされた。 壁と激突した痛みと、光線をうけた痛みが俺を襲う。 光線をうけた場所を見る身体が凍っていた。 冷凍ビームってことか...... 多分この氷は溶ける。 時間がたてば。 俺は歯を食い縛り立ち上がった。 ムーワが歩いて近付いてくる。 とっさに俺は左手を前に出して風を呼んだ。 左手に集まった風をムーワにぶつけた。 ムーワは両手をクロスして攻撃を受けたが、鎌鼬で軽く傷もついていた。 「人間の癖に魔法が使えるのか? それとも精霊の力か?」 「知らねぇよ」 駄目だ。 俺の力では無理だ。 右手に力を入れてゾフィを振り上げた。 ムーワは、ギリギリのところで攻撃をかわした。 「魔力とは、こう使うのだ」 そう言ってムーワは俺に右手を向けて冷凍ビームを放った。 もろに受けた俺は、また壁に激しく激突した。 今度は近くから受けたからか身体の体温が下がり自分の身体なのに自由に動かない。 強すぎるだろ......
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