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「ぶざけるな......人間め......」
「人間にはいろんな人がいる!
ムーワを受け入れてくれる人も必ずいるから」
俺はムーワの前まで歩き出した。
セルジュと入れ替わった時から、傷の痛みがないと思っていたら傷口は、すでに塞がっていた。
恐るべし治癒能力だ。
ムーワは傷だらけの身体を起こして俺と向かい合った。
「ワラワは精霊、人間に負けるはずがない」
「ムーワと闘ったのは俺ぢゃない
もう一人の俺だ
そいつは......多分、神なのだろう」
セルジュは死神!
神なのだ。
精霊が勝てなくても不思議ぢゃないんだ。
「最後の勝負をせよ人間
ワラワの最後の攻撃を受けとめたならば
言うことをきく」
「............わっ......わかった」
俺は正直困った。
ムーワの攻撃を受けとめる自信が全くないのだ。
セルジュぢゃぁないんだぞ?
でも............
ここで退くわけにはいかない。
ムーワの攻撃を受けとめてムーワを解放するんだ。
さっき自分でもムーワは精霊だと言った。
きっと精霊に戻りたいんだ。
なら......ここは退くわけにはいかない。
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