小さな戦士

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「ロイ!落ち着け」 ルシアスが俺の身体を両手で止める。 女性は、なぜ怒鳴られているのかわからずに震えていた。 「すいません、もう一度質問いいですかぁ? 他にも山賊はいるのですね?」 「は......はいっ! 他に彼らをまとめるボスとリーダー3人がいます」 震えながら女性は必死で答えた。 「彼らはどこに??」 「わっ......わかりません! 4人で出掛けました」 「どうもありがとう」 そう言ってルシアスは笑顔で女性を抱き締めた。 女性の震えは止まり泣き出した。 『ロイさん! まさか......』 ゾフィの言葉に冷たい汗が流れた。 「ゾフィ......まさかって......まさか.......」 『急いでください!』 ゾフィが始めて大声を出した。 俺はゾフィとずっといるが始めてだ。 「ルシアス!! 後は任せられるか」 俺は焦りからついどなってしまう。 「どうしたんだい?」 「幹部達はここにはいない! 気配もない! ずっと俺達は誰かに監視されていたんだ。 だったら幹部達が向かった場所は一つしかない」 「うそ............だろ......」 「女性達を街まで頼む」 それだけ言うと俺は走り始めた。 「おいまて俺も......」 ルシアスの声が聞こえるが俺は無視して街へ走る。 間に合うか......
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