始まりのとき

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森で目を覚ましてから自分の顔を見ることがなかった。 灰色の髪の毛 灰色の瞳 こんな顔だっただろうか。 しばらく鏡で自分を見た後、顔を洗いゾフィを手に持ちソファに座った。 「これからどうすればいいんだろう??」 『これからとは?』 「旅をするにしてもこの世界の知識がないし 何よりレベル0だからな」 『レベル0??』 ゾフィは驚いていた。 俺を知っているからなんだろうか? 『大丈夫です 私も少なからず力を貸します』 「ありがとう、心強いよ」 そうだ 俺にはゾフィがいる。 「とりあえず、南にでも行くか」 『確か南には、ムーワ という大きな街があります そこで戦闘の訓練などされては?』 「そんなこと知ってるんだ? 心強いなぁ、わかりました。 そこでレベル少しでもあげときます」 俺は剣の方を向き笑顔で答えた。 フロントに電話すると朝食が運ばれてきた。 その朝食を食べ終えた俺は、ゾフィを背負い立ち上がった。 「よし、行こうか」 『はい』 人でなくても仲間がいるっていいな。 俺はそんなことを思いながらホテルのロビーを通りすぎホテルを出た。 ホテルを出て大きな交差点を南に曲がり街をでた。
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