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いってぇぇ.......
歯を食い縛りながら俺は男を睨んだ。
殴られたことによって血が逆流したって言えばいいのかな?
頭に血がのぼった。
「どうしたよ?
かかってこいよ」
大男は俺を挑発するかのように右手を前に出し手招きをする。
「いくぞ」
俺は男に向かって歩きはじめた。
近づいてくる俺を大男は笑いながら殴りかかってきた。
だけど.......
「遅い」
その拳は何もないところを通過しただけだった。
俺は男の拳を避けて腹を殴り付けた。
「グハッっ」
大男は、口から血を吐きながら倒れた。
辺りの見物人は静まりかえっていた。
気まずい。
「おい!おきろよ」
ターバンの男が倒れている大男に駆け寄りまだ闘えと吠えている。
「次はあんたが相手か?」
俺はターバンの男を睨んだ。
「わっわかったよ!
あんたの勝ちだよ」
ターバンの男は俺に賞金を渡してきた。
「要るかよそんなもん」
俺は男に背を向けて闘技場の入口に向かって歩きだした。
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