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しばらく歩いてみたが誰もいない。
世の中に誰もいなくなったような感じだ。
草原を抜けて森に入ろうかってところで森から物音が聞こえた。
姿を表したのは........
「お.......お.......狼........」
男は、狼に対抗できる武器などもっていない。
逃げないと!っと思うが脚が震えて動かない。
狼は5匹、その内2匹はヨダレをたらして今にでも襲いかかってきそうな感じだ。
「や.......やばい」
冷たい汗が背筋を流れていく。
2匹の狼が、男に向かって走りだした。
男は動かない脚に力を入れ走ろうとしたが脚がもつれて尻餅をつき、慌てて振り返った。
だが狼は、地面を蹴り飛びかかってきた。
「やめろぉぉぉぉぉぉ」
男は目を瞑って大声で力一杯叫んだ。
死を覚悟した感じだ。
しかし、狼が襲ってこない?
男はゆっくり目を開けると狼達が横になって倒れていた。
何がおきたのかわからない。
男も目を瞑っていたから何がおきたのかわからない。
だが、今がチャンスだと思い男は動かない脚に力を入れて走りだした。
どれくらい走ったのか、草原を夢中で走っていたから気がつかなかったが、日がくれて暗くなっていた。
男は、走り疲れてその場に座り込んだ。
そこで横になり夜空を見上げる男。
なぜ自分が今ここにいるのかもまだわかっていない。
そんな時、人の話し声が聞こえた。
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