敵討ちの女性

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ゴングが聞こえた。 やっと終わった。 もう帰りたい。 俺はフラフラする脚に力を入れて歩き始めたら。 控え室に向かっている途中にあるベンチに腰を下ろした。 すると一人の男が近寄ってきた。 「お疲れ様です ロイ選手 次の試合は4時間後の予定です 多少のズレはありますが準備をお願いします」 そういうと俺の返事も聞かずにどこかへ行ってしまった男。 ここのスタッフだったのだろう。 ちゃんと時間とか教えてくれるんだ? 俺はそのままベンチで横になり寝そべった。 身体が楽になるのを感じた。 立ってるのもやっとだったのだろう。 自分でもわかった。 俺はそのまま目をとじた。 なんだろ?? 身体が暖かい。 疲れが取れていく感じがする。 凄く心地いい暖かさ。 まるで母親に抱き締められているような感覚。 なんだろ?? 俺が目を明けると、そこに一人の人物がたっていた。 「レイナ??」 「しっ!!喋らないの! 今治療中なんだから」 そう言ってレイナは両手を俺の心臓あたりに当てて、目をとじた。 レイナの手が光だし、また暖かさを感じた。 「はい!終わり」 少し時間がたつとレイナは笑顔で終わりを告げた。
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