世界をみる日

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大きなお屋敷が見える。 入り口に門番が4人いる。 座ってお酒を呑みながら喋っている。 俺達二人は、正面突破しか考えていなかった。 門番に近付いた俺は、門番に声をかけた。 「大人しく門を開けるか 死か選べ」 俺は、許せなかった。 街の人々は、お金を払い続けて苦しんでいるのに、コイツらはのうのうと晩酌してやがる。 ここへ来る途中にも餓死しそうな人々を見ていた俺は耐えきれなかった。 人を殺すことに抵抗がないわけではない。 ただ俺は、ルータと言う男を一人既に殺している。 この世界では生きるために殺すのは当たり前だ。 俺の言葉に怒った門番は俺に向かって武器を構えた。 「そうか? ぢゃぁ死ね」 俺が言った瞬間に3人の男が血を流しながら倒れた。 最後の一人は、何が起きたのかわかっていない。 「驚くことぢゃぁない 俺は一人でここに来たわけぢゃないんだぞ??」 俺がそう言うと門番の男は隣で剣を構えているレイナを見て震えだした。 だけど俺は容赦しない 「最後のチャンスだ 選べ」 門番は震える脚をなんとか立たせて門をあけた。 「いけ!」 俺が言うと門番の男は走って逃げて行った。 「ロイ? あんな言い方だったら誰だって襲って来ると思うけど??」 「それでいい コイツらの酒や飯の金は街の人のお金だ」
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