芸術家

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冷たい。 自分の花弁に何やらクリーム、そしてペースト状の物が塗り重ねられる感覚。 「ぴよちゃん、ちょっと待ってねー」 「はいありすさん」 固まった型がボコッと外され、ありすが汚れた花弁を拭き取ってくれる。 型取りから拭き取り方までありすは要領が良く手馴れているのだろうか? 「ぴよちゃん、見られるの好き?」 「…えっ!? う、うん、好きだけど私が見られる事に自信が無かったの」 「だよねえ… でも、自分の本質が分かって来たら馬鹿馬鹿しいって思う様になった」 「馬鹿馬鹿しい…」 「私は見られて、虐められるのが好き。 裏の私は奴隷でみんなに見られて感じてしまうの」
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