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「上から、目線?」
「そのくらいで良いのさ。
裏切った奴らはそれなりに、
今度は自分で生きて
行かざるを得ないが
当たり前だ。
これが自然界の掟だろ?」
そう言うと川島は
アンパンを開けて半分取ると
和代に差し出し、
それを食べながら続けた。
「それでいいんだよ。
お前は馬鹿だと言うが、
お前が無償で
掛けてくれた気持ちに
心救われる奴も
いるんだから。
お前と出会った時の
俺がそうだった。
お前の言葉に救われたんだ。
あの時俺は上長を
刺すつもりでいたしな」
物騒な言葉に和代は思わず
目を丸くしたが
神妙な面持ちの川島から
それは事実なのだと
悟らざるを得なかった。
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