<U12>

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月があけて、 富樫が定年を待たずに 辞めて行った事に、 事の次第を 知らない皆は 騒いでいたが、 いつものように 仕事が始まると やがて忘れられて行った。 横路の計画は 着々と進んだように 思えたが、 もともと会社上部には 彼を嫌う者がいて 横路は再起を果たすことなく 再び移動していった。 しかし、 海外移設の準備が 進められていたことは 隠しようがなく、 横路のかつての部署から 人が送り込まれて、 和代たちのいる部門は じわりじわりと 次第に波乱含みに なって行った。
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