<U12>

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「今日は風が冷たいな。 でもお前がいれば あったかい」 そう言う陽一朗の胸に 顔を埋めた和代は 頷くだけだった。 先に、 学校にやって来た 陽一朗から事の次第を 道々聞いて来たヨシキは 見せてもらった メールアドレスから 彼の探している人物が 朱里だと判った。 朱里のアドレスには ローマ字で陽一朗と 入っていたからだった。 誰の事かと聞くのも、 なぜか憚られたので、 これまで聞かずにいたが それ故に、 その思い強さが 伝わって来た。
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