第1章

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体育館のような 広いフロアに、 機械の作動する音や エアーの音、 検査の時に 発される音などが、 入り混じり、 怒鳴るように言わないと 聞こえない中にあって、 和代はため息を 付くしかなかった。 ここは主に 部品を造っている工場で、 和代はその製造課の 3ラインある内の ひとつの副リーダー、 簡単に言えば 何でも屋だった。 そのせいで、 生産の準備から、 こういった全検の対応など、 面倒な事を 任される事もよくあり、 愚痴を心の中に叫ぶのが 日課になっていた。
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