太陽の砂糖漬け

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せめて写生大会くらい、穏便に済ませられないのかよ。 僕は気力をなくして空いているベッドへ仰向けに寝転んだ。 「最初から休むつもりなら学校に来るな」 八つ当たりだった。 「うわー露骨なこと言ってる」 取り繕うのもバカらしい。 「義務教育だから、いくら休んでも卒業できるだろ」 「そのセリフ委員長失格だな」 空気が乾燥していて目がチカチカした。 開け放した窓から風が入って、甘酸っぱい匂いがする。
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