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「星桜ちゃんそれ、知っているのかい?」
星桜はあの日、パパとママと3人で星を見た時にパパがしてくれた話しをおばあちゃんに話した。
だが星桜はおかしなことに気づき、首を傾げる。
「それはおばあちゃんがとっさについた嘘の話しだねぇ」
大人は子供が悪い方向にいかないように嘘をつく。悪い嘘ではなく良い嘘だ。
例えば、夜に口笛を吹くと蛇が出る。このように言い換えられているものが多い。
本当の意味は、夜に口笛を吹くと霊がでると言われている。
おばあちゃんがついた嘘もこれと同じようなものだった。
パパも当時、良い点を取りたいためにお星様にお願いをした。
これによって不安は安心に変わる。そしておばあちゃんはパパに勉強をさせたのだ。
要は気持ちの問題だ。勉強にとって不安は邪魔者でしかないんだ。
「子供じゃなくても願いは叶えてくれるんですか?お星様は……本当に神様なんですか?」
何が本当なのか分からなくなっていた。
「お星様は神様なんかじゃないよぉ。お星様は……お星様だぁ。それにねぇ、子供じゃなくても願いを叶えてくれるんだよぉ」
「でも私もあの時……お星様にお願いしたんです。パパを元気にしてって。だけど叶わなかった……」
あれから星桜は自分で答えを出した。いくらお星様といっても……癌は治せないんだって。
「願いが叶わない理由は多分、1つはおばあちゃんと同じ、もう1つは真逆って感じかねぇ」
叶わない理由が2つ?……星桜には意味が分からなかった。
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