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秋のうららに梢を鳴らすは枝葉達、
枝葉の別れに声を枯らすは秋の風。
私は路端から彼らを訪ね歩き、
椛は肩の縁を転げ落ちてゆく、
秋の並木道をしきりに追って、
枝葉の袋小路を忙しく回って。
秋光の途に頭を揺らすは淡桃の花、
淡桃の花を光に溶かすは秋日の掌。
私は視界に彼らを留めて置き、
涙は秋乾きの空に消えて行く、
秋桜の鮮やぐ一路に沿って、
泣いた風の通り道に舞って。
私は愛しい彼らにそっとつぶやく。
「逍遥を繰り返してるんだよ」
そして、愛しく彼らは絵に潜った。
彼らは絵の外の私にそっとつぶやく。
「逍遥を繰り返してるんだよ」
そして、絵の外に彼らは謎を残した。
逍遥の謎を巡って私は狂っていく、
詩の調子を狂わせ私は巡っていく。
秋の水波に笑みを零すは青年か、
秋の日射に背を向けるは少女かな。
犬の散歩道に白い小鳩がはばたいて、
鳩の広小路に犬吠が次第にやんでゆく。
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