2人が本棚に入れています
本棚に追加
「さあ、どうぞ。召し上がれ」
白い人の一体が穏やかにそう口にする。
僕は左隣のたけさんをじっと見つめる。皆も彼に視線を向けているようだった。
「それじゃあ、いただくかな」
そうわざとらしく彼は言葉にしてスープを白いスプーンで掬った。
本当に液体を掬ったのか、隣にいるこの僕でさえも分からないほどに白い全体が一体化していた。
ゴクッ
だが、確かにたけさんの喉は動いた。それに僕は恐る恐る話しかける。
「どう?どんな味?」
最初のコメントを投稿しよう!