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 テーブルの食事はすでに片付けられていた。  そこにあるイスに静かに座った。  白い人の言葉が徐々に真実味を帯びてくる。  というよりも、疑いようがないほどに皆信じ切っていた。  いや、恐らく何度もここに僕らは来ているのだ。  瀕死になりかけた時、夢の中、僕になる前の自分が死んだ時。  だからここが懐かしい感じがしたのだ。  ここは全ての人が最期に寄る、過去を振り返るための思い出の場所。
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