第1章

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秋といえば芋ということで、 今日は俺が通っている学校で、150年ぶりに芋料理祭が開催される。 この芋料理祭は、芋を使った料理の味、見た目、サプライズ度を競うといった単純なもの。 しかし久しぶりに開催されるイベントに己の闘志に火がついた。 そして俺は密かにこのイベントの為に準備をしてきていた。 そして、イベントが始まり俺は準備していたある物を袋の中から取り出した。 そう。いも虫だ。 だがしかし、ただのいも虫ではない。 このいも虫は芋を食べて育った、いわば芋虫。 俺は、味、見た目の勝負は一切捨てサプライズ度だけで勝負にでた。 俺は調味料も使わず、芋虫をかるく焦げ目が付く程度に焼くとお皿の上においた。 素材の味だけを楽しんでもらう為のシンプルかつ大胆な料理を審査員の前においた。 審査員たちは一口食べると、驚いた表情で 『うまい。そして、芋とは思えないこのクリーミーさが実に素晴らしい。一体この芋はなんだ?教えてくれ』 そう言われると俺は無表情で答えた。 『この芋は、1週間芋を食らい続けて育ったただのいも虫です』 『……………………………え?え?今なんて?』 サプライズ成功だぜ。
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