第1章

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学校帰り、待ち合わせて晩ご飯の相談。 肌寒い季節の夕方には公園は人影もなく、私たちにはもってこいなのだ。 今日のメニューはチキンとキノコのソテー、ナッツのポタージュ。絶品なんだけど、他人には教えられないレシピなんだよね。 「2羽でいいよ。できるだけ早く帰りなよ」 お兄ちゃんは足早に奥の森の方へ向かって歩いていく。 「任せといて!晩ご飯で2羽でしょ、でも田中さんとマドカにも約束したから4羽は要るの。 お兄ちゃんはドングリとキノコ、ここのは犬のオシッコ臭いから、ちゃんと奥で採ってきてよね? あ、むこうエノキが出てたよー!」 あえて大きな声で鳩に気がないことをアピール。 ポケットに手をいれてよそ見。 油断して寄ってきたところに… 「行け、ポチ!」 よし、さっそく1羽。 鞄から麻袋を出して入れ、少し歩いて繰り返す。 ん~私ってば、お料理上手♪
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