甘いのくださいっ!坂下&香澄編

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*** 「春川さん、ここいい?」 社食の山菜そばをすすりながら目だけで返事する。 「この前、悪かったね。俺、寝ちゃったみたいで。起きたら春川さんいないしダチには呆れられるし。」 そう言いながら同じくトレイに乗った山菜そばをテーブルに置いて食べ始める坂下さん。 「私、毎回、言ってますよね?隣に座ることないですよね?」 前の席も他の席も空いているにも関わらず私の隣に並んで座る坂下さん。 別に周りにどうこう言われようが私的にはそんな事、どうでもいい話だけれどーーー だからと言って坂下さんと隣同士で座る必要はないと思う。この社食で。 それに。 「手、当たるんですよね。」 と、左手に持ったお箸を振って見せる。そう、私は昔からの左利き。 そして、右利きの坂下さんが左隣に座ると何だか時々、肘が当たったりして実に食べにくい。 「ああ、そっか。ごめんごめん。じゃぁーーー」 いや、右側に座り直されてもねぇ……。
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