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恐らく仕事着なんだろうけど、真っ白のTシャツに
下も白のパンツ姿で腰には、同じく白い色した所謂
カフェのマヌカンエプロンのようなものが巻かれていた。
長身の彼が着ると、地味な仕事着も特別なものに見えた。
そして、切れ長の目に筋の通った鼻、引き締まった口元と、全体にキリッとした顔立ちに良く似合っている和菓子職人の帽子を取ると、パラパラとそれまで、帽子の中に隠れていた、前髪がおりてきた。
短髪でサラサラとした黒髪が緩やかに吹く春の微風になびいた。
それだけでも十分なのに……
「どう?いっちゃあなんだけど、俺は昔からモテる。」
と、自信ありげに笑った顔に思わず″ドキリ″とした。
「ど、どうって言われても……その、人それぞれ好みってものがありますし……」
照れて素直に認めれない……。
「んーーーだな。まぁ、確かに好みはあるか。」
「そ、そ、そーですよ!私にだって好みはあります!」
いや、もうめちゃ、好きなタイプだけど……
でもさ、性格最悪じゃん!
口悪いし、乱暴だし、致命的だよね。よくこんな人があの店にいるよね?
一体、店で何やってんだか……。
なに?
やって………………んだか?
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