1人が本棚に入れています
本棚に追加
「や、ややや、やっ、っや、やったあ!!」
「や? ヤッターマンがどうかしましたか?」
「まさか、実写映画化するとは思わなかったよね」
「三池監督って、ほんと仕事選ばないですよねぇ」
「クローズ撮った直後にヤッターマンって、ありえないよねぇ……って、違う。そんな話じゃない」
「じゃあ……ヤットデタマン?」
「君も大概マニアックだよね。いや、だからそんな話じゃなくて、めーちゃんだよ! めーちゃんをデートに誘ったら、OKしてくれたんだよっ!」
「ええええええええええ!!?? うそ、信じらんない!!?」
「ちょっと……誘えって言ったの、君でしょ?」
「正直、当たって砕けろ的な意味でした」
「おおいッ!?」
「いや、でも良かったじゃないですか。これは凄いチャンスですよっ!」
「うん、でも……デートって初めてで、何をどうすればいいのか……」
「仕方ないですねぇ。じゃあ、特別に私が練習相手になってあげますよ」
「え、れ、練習って、もしかして?」
「私と、デートするんです」
「え、えぇぇ!?」
「……もしかして、イヤ、ですか?」
「あ、いやそうじゃなくて、君みたいな可愛い子とデートとか、全然その嬉しくて、あ、いやその」
「か、可愛い!?」
「だ、だだだ、だけど、もしめーちゃんに君と一緒にいるところ見られたら、二股とか思われちゃうんじゃないか、な~……なんて」
「あぁ、そんなどうでもいい心配してたんですか」
「どーでもいい?」
「大丈夫、そのくらいでどうにかなるほど、向こうはあなたのこと高く評価してませんよ」
「ちょっと!?」
「それにいざとなれば妹とでも適当なこと言っときゃいいんですよ」
「乱暴だなぁ……、でも、君とデートか。なんか楽しみだな」
「い、言っときますけど、あくまで練習ですからね、練習!」
「あ、それもしかして、ツンデレ?」
「……ツンの裏にデレがあると本気で思ってる人って、死ねばいいと思うんです」
最初のコメントを投稿しよう!