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「あれ? 僕が行き先を決めていいの? 君が行きたいところにしようと思ってたのに」
「何も考えずに相手に合わせるのは、ただの優柔不断であって、優しさじゃないんですよ? 基本プランをしっかりと立てた上で、相手のリクエストに合わせてアドリブ効かせないと」
「う~ん、難しいんだね」
「女の子のわがままを聞いてあげた上でリードできる男性って、素敵だと思いません?」
「魅力的な王子様への道は遠そうだね」
「千里の道も一歩から、ですよ。一歩、一歩、歩いていきましょうよ……ほら」
「……ん?」
「ん? じゃないですよ。私の右手がお留守だって言ってるんです」
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