第10章

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「はい?」 「だから――あの人、毎晩狂ったように僕に焦がれているかと聞いてるの」 夢見るような瞳と ご主人様が比喩する彼の目は。 「そりゃあもう、呪われたかのように」 僕にとっちゃ 計算高く男を惑わす遊び女のそれで。 「でなければ執事見習いの僕が、差し出がましく出てきたりしませんよ」 話しているだけなのに 騙されてるみたいな気分になってくる。
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