第10章
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意地悪く沈黙を守ったまま 僕は次の言葉を待っていた。 だけど――。 「僕の部屋にね、青い蝶の標本があるんだ」 返ってきたのが 全く予想だにしないものだったから。 「……えっ?」 凡人の思考じゃ この男についていけないと思い知る。
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