第10章
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第10章
まるで ウィークポイントをつかれたかのように。 あきらかに天宮和樹の顔つきが変わった。 誤魔化して逃げようと思えば 逃げられただろうに。 僕を真直ぐ見据えたまま もう一度席に座り直す。 「悪く思わないで下さい。先日、たまたまお見かけしたんです。この通りの先で――」 ショッピングの途中。 あんたが実のお兄様にキスするところ。
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