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「そうそう。できちゃった結婚して今は馬場じゃなくて野木になってるけどね」
女子の一人が説明してくれた。
「へぇ~。結婚して子供も生まれたんだ……」
しばらく高校の連中と絡んでなかったから全然知らなかったな……。
「今日先生も参加してもらってお祝いの品を渡そうと企画立ててたんだけど…。産後の体調がすぐれないみたいで結局不参加になってさ」
「祝いの品だけでもみんなでお金出し合って、私達が持って行って渡そっかって案もあったけど、それだと今日参加してない子達にも声を掛けなきゃいけないし…とか色々意見が出て面倒だったから、今回は普通の飲み会にしたんだよ」
「今日は普通に楽しめるかと思ったのに……。アナコンダの情報網侮ってたわ」
女子の一人がよっぽど今回の新庄の態度にムカついたのか、拳を握りしめて悔しがっている。
あぁ…なるほど。それで俺にも珍しく今回声がかかったのか。
「ってか、そのアナコンダのやつ会計の時にいた?」
「さぁ?どうせいつものように途中から男子の誰かと抜けたんじゃない?」
「たちばなぁ~次はちゃんとやってよねぇ~」
女子の怒りは冷めやらないようで、橘にまだ食って掛かってたから、俺はそっとその場から抜けた。
橘…悪い。
心の中で一応謝罪をするけど、まぁどうせ俺がいたところでアイツの力になれるわけでもないし。
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