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出来るだけの笑顔を作ってドアを出る。ドアの向こうに高村くんがいると思うと胸がキューンと締め付けられる。
開けたい気持ちをグッとこらえ、歩き始めた。持ってたマスクをかけてエレベーターに乗った。
映画館で見た高村くんの屈託のない笑い顔、お弁当食べながら見せた幸せそうな顔、ベッドの横二人ならんで話した時の真剣な顔、別れのときの寂しそうな顔。
街灯が点き始め、歩みをを早めながらも、いろんな高村くんが浮かんでくる。
少しずつ増えていく二人の思い出。大丈夫!彼はいつも私の胸にいるから、また一週間頑張れる。
そう言い聞かせながら家の方へ向かう電車に乗った。
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