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遠くで何か、音が聞こえる。
ゆっくり目を開くとまず見えたのは真っ白な天井。
冴えない頭で思考を凝らし、音の正体が朝を知らせる機械音であることを思い出して体を起こす。
時計を確認すると朝の7時。音が未だ耳に残る中、ひたりと冷たい床に足をつけ、点滴が掛かっている棒に体重を預けて立ち上がる。
少しよろめいたがすぐに体勢を立て直して一つ息を吐く。
起きたら最初に着替えをしなければいけないらしい。
ここに連れて来られて三日が経とうとしているが未だ慣れない習慣の一つだ。
だけど前よりずっと良い。
ここには「自由」があるから。
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