天才で天然で、被りモノマニアで。

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「Cafeに何があるの?」 訳も分からないまま、携帯を弄りながら在処を探す皇汰は、みかどの声に反応しない。 気づけば、潮の香りが鼻孔を擽った。 潮の香が髪に絡みつく。みかどが通う聖マリア女学院は、最寄りの駅までの帰り道、曲がり角曲がり角に教師が立っていて、寄り道はしたことが無い。 学校と家の往復の中、隣の駅に行けば海が近くなるのだと知らなかった。 駅の近く、レンガ通りの道を歩いて行けば、大きな公園の傍に、小さなCafeを見つけた。 大きな対となる銀杏の木がカフェの左右に生えていて、涼しそうな日陰ができている。 木でできたアットホームな雰囲気で、外のテラスにも木の屋根があり、黒のテーブルと椅子が二組置かれていた。 「可愛いお店だけど、ここが一体何なの?」 「ちょっと待って」 大きな窓からは、賑やかに飾られた小物が顔を出している。 窓に飾られているものが、あるものに見えた皇汰は近づいて行く。
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