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すると、交差する廊下から少女が歩いて来て目の前で立ち止った。
どうやらスマホで何かしているらしく、指だけが動いている。
(あんまり見ない顔だな…)
女子生徒の制服を着ている彼女は完全にうちの生徒だが、この学校には似合わない程の美少女である。
でも、そんな事に興味もなく、神木は自分の目的である下駄箱に向かおうと1歩前に進んだ。
すると、彼女は彼の存在に気付き振り向くと同時に満点の笑顔を向けると思わず目が合った神木は蛇に睨まれた様に固まった。
そして彼女は人差し指を向けながら一言こう言った!
「あんた…私に発情したでしょ?」と意味不明な事を言い出す始末である。
神木はリアクションに困った。いや、リアクションは取るような性格ではないが。
心の中で瞬間的に彼女に『変人確定』のレッテルを貼った。
「なんなら、付き合って―いない!?」
偉そうに胸を張る彼女が目を開けると目の前にいた神木は音もなく、いつの間にか後方の下駄箱に向かっていた。
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