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それを確認後、走り出して回り込んだ。
バスケットのディフェンスみたいに手を広げて行く手を阻んだ。
「待ちなさい!!なんで無視!?」
余程ショックだったのか、恥ずかしかったのだろうか、少し目を潤わせながら下方から睨み付けてきた。
その顔を見て面倒くさいと感じたのか、小さく溜め息を吐いた。
「ドンマイ…」
少女の肩を軽くポンッと叩き横を通り過ぎた。
「なっ!?ドンマイ…じゃな~い!」
彼の相手にしてないという行動に対して腹が立ち叫んだ。
そんな事も気にはせず下駄箱で靴に履き替えると人差し指を彼女に向けて差した。
「な、なによ!?」
彼の仕草に身構える。
「下校時間来ているから早く帰れ…」
ただの注意にずっこけそうになるが、何とか持ちこたえた。
「分かっているわよ!言われなくても!大体この私が付き合ってあげると言っているんだから…!!?」
目を閉じて腕を組み反応の無い彼に文句を言っていると瞼を開けた瞬間その場に彼はいなかった。
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