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希は軽く身震いする仕草をしてみせる。
「そ……──!?」
私は確認の意味を込めて、叶さんに「そうなのか?」と聞こうとして、言葉をなくしてしまった。
「──……叶さん、顔色が悪いみたいだけど、大丈夫?」
「……う、うん、大丈夫……」
なんと、叶さんは昨日の“転校生の尾行”がトラウマになってしまっていたようで、話を聞いてい思い出しただけで気分を害してしまったようだ。
「……叶はね、さっき話した“他人からの視線に人一倍敏感”ゆえか“人が瞳に宿してる感情を鋭敏に感じ取る”みたいなの。それで……ね、あの転校生から“異常なまでの憎悪”を感じ取ったみたいなの──」
気分がすぐれない叶さんをいたわりながら、希はそう述べた。
それにしても、転校生はなんでまた希たちのことを尾行したんだ?
──……う~ん……わからん!
情報がまったくなっしんぐでは推察はおろか憶測さえもままならいな。
──さらに翌日。
今日もいつものように、校舎の屋上にある冷暖房完備の贅沢な休憩スペース──行事や特例を除き、昼休みの間だけ解放される──にて昼食をいつものメンバーで囲む。
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