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しばらく待っていると莉李が出てきた。
ってか、浴衣。色っぽいな。
言わねぇけど。
言えば、莉李の事だ。
陽次のスケベとか言いそうだし。
大丈夫だったか聞けば、優しいおばさんが色々教えてくれたらしい。
良かったな。
良い人が居て。
そんな話をしながら部屋に戻る。
莉李の髪を乾かし自分の髪も乾かした。
すると、ちょうど食事の時間だったらしく仲居さんが食事の用意をしてくれた。
ってか、すげぇ豪華じゃね?
まぁ。結構、奮発して良い宿取ったからな。
夏休みにバイトした分を親父がちゃんと取っててくれて。
莉李を温泉旅行に連れていくと話したら、少し多めにくれた。
莉李と料理を堪能する。
どれもすげぇ旨くて。
でも、きっと莉李にはこの量は無理だろうな。
なんて思いながら莉李へと視線を向けると、やっぱり。
箸が止まった。
と、刺身を取ったから食べるのかと思えば俺の口元に持ってきた。
口を開ければ刺身を入れてニッコリ笑う莉李。
何も言わない俺に調子にのった莉李は次々と残りの刺身を口元に運んできた。
さぁ。刺身は無くなった。
どうするんだ?莉李ちゃん。
すると、一通り残った料理を見渡して今度は煮物の野菜を持ってきた。
ちゃんと食え。と言ったら、刺身ばっかり食べてダメだと言う莉李に仕方なく口を開け野菜を食べる。
で、またまた調子にのる莉李は次も野菜を持ってこようとしているらしく野菜に箸を持っていく。
こらっ。調子にのりすぎ。
そんな視線を投げ掛けると、苦笑いして自分の口に野菜を運んだ。
さすがに、もうダメだと思ったらしい。
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