莉李&陽次 温泉旅行編

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実はこの旅館。 と、いうかこの部屋。 露天風呂付きの部屋は人気があって、正月ということもあり俺が予約を入れようと電話をした時には既に全室埋まっていた。   この旅館には露天風呂付きの部屋は5部屋しかなくて。 海を一望出来る露天風呂として人気があるらしい。 ただでさえ予約を取るのは困難なのだ。 他の部屋なら今なら取れると言われた。 だけど、俺はどうしても露天風呂付きの部屋がよくて。 だから、電話口で凄く粘った。 その時、電話に出たのは支配人の男。 何度となくキャンセル待ちでもいいからとお願いしたのだが、そのキャンセル待ちも多いから無理だと断られたのだ。 粘る俺。断る支配人。 だんだんムカついてくる俺に相手も少しキレ気味。 そんなやり取りをしていたら、電話口で何か聞こえて。 その次の瞬間。 女の人が電話口に出た。 その人は女将さんらしい。 女将さんは、支配人とのやり取りを聞いていたらしく。 まず、謝られた。 支配人の俺に対する言葉使いに対して、失礼しましたと。 俺的にはそんな事はどうでもよくて。 その後は、支配人と同じ様な説明をされた。 それ分かってて頼んでんだよ。 少しイラつきながら話を聞いていると、どうしてそこまで露天風呂付きの部屋に拘るのかと聞かれた。 だから、話した。
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