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「ん?どうした?」
俺もビールを呑みながら視線を向ける。
『…ありがと。』
突然の莉李の言葉。
「…えっ?何が?」
意味が分からなくて。
『…ん~。何か色々。』
笑って言う莉李。
「何だ、それ。酔ってんのか?」
俺も笑って答えた。
『…そうかもな。陽次。露天風呂入ろうか。キャンドル着けてみたいし。』
キャンドルをひとつ持ち上げて、ニッコリ笑う莉李。
「だな。せっかくだし。俺がキャンドル着けてやるから。莉李。入る準備していいぞ。」
言ってビールを一気に飲み干し立ち上がった。
莉李が準備してる間に俺は檜で出来た露天風呂の両角にキャンドルのグラスを置いた。
あとは適当に少し高い位置に2つ置いて、入り口付近にひとつ置いた。
キャンドルにライターでひとつひとつ火を着けた。
部屋の電気はさっき消した。
今は脱衣所と露天風呂の灯りが着いている。
『…陽次。』
ガラッと扉が開いた先には、バスタオルを身体に巻いて髪をアップにしている何とも色っぽい莉李の姿。
……やべぇ。
自分の理性を抑えるべく、何事も無かった様に微笑んで莉李を露天風呂へと促す。
「莉李。灯り消すぞ?足元、気を付けろよ。」
露天風呂に片足を入れようとしている莉李に言って、脱衣所と露天風呂の灯りを消した。
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