莉李&陽次 温泉旅行編

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【莉李】 幸恵さん達を見送ってから部屋に戻った。 『野菜、楽しみだな。』 陽次がタバコに火を付けて言った。 「…ん。楽しみだな。」 まだ敷いたままの布団にゴロンと転がって言った。 『あれだよな。なんつぅかさ。子供出来ねぇとかあんのな。俺、そういうの全然考えた事無かったからさ。子供って夫婦なら出来て当たり前ってか、そういうもんだと思ってた。幸恵さんとおっちゃん見てたら何か…可哀想とかじゃねぇんだけど…ん~、上手く言えねぇ。』 そう言いながらタバコを揉み消した陽次。 「…ん。そうだな。でも、可哀想じゃないよな。…幸恵さん本当に幸せそうだったし…。おっちゃんも幸恵さんを見る目が凄く優しかった。…夫婦の幸せって、子供だけじゃないのかもしれないな…。…陽次は子供欲しいのか?」 起き上がり陽次に向いた。 『まぁ。ん。欲しいかどうかって言われたら欲しいかもしんねぇな。あんま考えたこと無かったけどな。』 陽次も布団の上に座ってきた。 「…じゃあ。私が子供産めなかったらどうする?…別れる?」 …ちょっと心配になってきた。 『有り得ねぇな。莉李と別れるとか、ぜってぇ有り得ねぇわ。』 「…でも、子供欲しいんだろ?」 布団に視線をやった。
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