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「…それでも、お母さんが病気になったから心配でこっちに来たんでしょ?あっちでの生活全部捨てて、1人でこっちに来たんでしょ?」
ちゃんとお母さんの事考えてるよ。木佐さん。
『…タイミングだよ。昨夜も話したでしょ?俺はさ、あっちで色々あったからタイミングよく母親が病気になったって聞いて、こっちに逃げてきた。ダチからも逃げて、母親を利用して…。最低な奴だよ。莉李ちゃんが思ってる様な優しい奴じゃないよ。』
…木佐さん。
「…木佐さん。それでも、木佐さんがお母さんの所に帰って来たのは間違いじゃないし。お母さんもきっと嬉しかったと思う。優しさが無ければお母さんの所に帰ろうなんて考えないよ。」
私はそう思う。
逃げてきたにしても、それは友達の事を考えての事だし、タイミングだって言うけどもしお母さんが病気になってなくても木佐さんはお母さんの所に来たんじゃないかな?
『ありがとう。莉李ちゃん。そう言ってくれるのは莉李ちゃんだけだよ。』
私の頭にポンポンと軽く手をやる木佐さん。
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