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同じ事になるのは嫌だけど、妄想は繋がり続け、止めど無く別の彼女を作り出す。せめて、この妄想が現実に漏れない事を願うばかりだ。せめて、と言うより、現実の彼女の事を、もっと、もっと深く知る必要性があるべきなんだ。
名前、血液型、住まい、通勤経路、家族構成、友人関係、彼氏……。
『たとえ君に彼氏がいたってかまうもんか!』
靖幸の『聖書』が頭を過ぎる。その『聖書』によると、女の子は十代にも関わらず、三十五の中年と恋をしてる。絶対三十五の中年かんかより自分の方が良いに決まってる。
そんなの本当の恋じゃないし、汚れてる!
もちろん、彼女に限ってそんな事はないと思いたい。間も無く夜が明けようとしているが、なんと一晩もこんな事を考えていた。
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