あとがき

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初秋(立秋から白露の前日まで) ①白露降る/はくろくだる 七十二候のうちの立秋二候(八月一三日~十七日頃)のこと。白露はしらつゆで白く光って見える露、露の美称。二十四節気のうちの「白露」はこれより二十日余り遅れる。 ②秋高し 秋になると、大気が澄むので空が高くなったような感じがする。これが「秋高し」だが、「天高し」の方が一般的。 ③オクラ アオイ科トロロアオイ属の一年草。アフリカ原産で草丈は一メートル半くらいになる。夏、黄色の大きな花をつけ、秋に莢状の実 をみのらせる。実には糸を引くような粘りがある。茹でておひたしにしたり、サラダなどに用いる。 ④荻(おぎ) 湿地に群生するイネ科の大型多年草。薄とよく似るが、茎は見上げるほど高く、その頂に銀白色の大きな花穂をつける。風に葉の擦れ合う音がわびしさを誘うことから、古来より秋風とともに歌 に詠まれてきた。 ⑤有明月 ありあけづき 明け方になっても空に残っている月。古くは朝立ちの旅人が有明の月の影を踏んで出立したというような風情を詠われた。 ⑥鬼灯 ナス科の多年草。黄白色の花が咲いた後、袋状の萼に包まれた球状の実が赤く色づく。種子を抜き取って風船のようにした実を口に含んで鳴らして遊ぶ。 ⑦桔梗 きりっとした輪郭、折り目ただしい花の姿には凛とした風情がある。紫を主とするが、白桔梗にも捨てがたい魅力があろう。山上憶良が詠った朝顔は桔梗のことである。秋の七草のひとつ。image=496449929.jpg
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