水曜日

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ジリリリ!ジリリリ! けたたましく鳴る目覚ましに手を伸ばして私は時計を止めた。 7時10分。 憂鬱な一日がまた始まる。 学校が休みになるまで今日を入れてあと3日。毎日カウントダウンをしながら朝を迎える。 私は気怠い身体を渋々起こし、横のカーテンを開けた。光が一気に部屋を明るくする。 ベッドを降りて、小さなタンスの隣の壁際にかかった制服に着替えた。 私の部屋は勉強机がない代わりに、小さな机が置いてある。 その上に乗っていた筆箱を取り、充電していた携帯を鞄に入れた。 高校に入学してから3ヶ月。 クラスに慣れてきた頃ではあるが、私は毎日憂鬱だった。 友達がいないわけでもなく、成績も中の上くらい。別に嫌というわけではない。 だけど物足りないという感じと、不安になることがある。 全身鏡を見ながら制服を軽く整えて、私は一階に向かった。 「おはよう」 階段を降りて真っ直ぐ行くとリビングだ。 お母さんが朝ご飯を作っている。 お父さんは椅子に座って新聞を読んでいた。 私が挨拶をすると、二人ともおはよう、とこちらを見て返してくれた。 私が座ると、お母さんが朝食を出してくれた。 今日はサラダと味噌汁とおひたしと塩鮭とご飯。理想的な和食だ。 「お父さん、今日は遅いね」 「あぁ、今日は前に出勤した時の振替休日なんだ」 そういえば前に日曜日に出勤してた気がする。 私は聞いておいて「へぇ」と軽く返した。 いただきますと、挨拶をして朝食を摂り始めた。 私は誰も見ていなかったテレビを見始める。 ついてるのはいつも同じ番組で、エンタメ情報やニュースが流れていた。 昨日の国会でどうだったとか、女性が自宅で刺されて死んでいて子どもが行方不明だとか、前に高校生でデビューしたバンドの順位とか。 そんな話ばかりで正直興味がない。 エンタメも友達と話を合わせるために少し見るくらいだ。
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