水曜日

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テレビを流し見しながら朝食を口に運ぶ。 「美沙、奈緒は?」 お母さんがテーブルにお弁当を置きに来た。 「さぁ。まだ寝てるんじゃない?」 「全くあの子は…」 お母さんが階段を昇って、奈緒を起こしに行く。 私は朝食を食べ終え、食器を流し台に片付けに行くと、お母さんと一緒に奈緒が降りてきた。 「お姉ちゃん!起きるときに一緒に起こしてよ~!!」 「いい加減自分で起きなよ」 不満を漏らしながら奈緒が降りてきた時間は7時40分だった。 私の高校も、奈緒の中学校も家から徒歩15分もかからないくらいだ。 高校は近いから今のところを選んだ。 「奈緒、ご飯は?」 「食パンちょうだい!ゆっくり食べてる暇ない!」 「奈緒が来た途端騒がしくなったなぁ」 「お姉ちゃんみたいにもうちょっと落ち着きなさいよ」 お父さんはクスッと笑い、お母さんは呆れた声を出した。 忙しく準備をする奈緒を余所に、洗面台で髪の毛を整え、歯を磨き始めた。口をモゴモゴさせながら奈緒が後ろから来て、髪の毛を一つに結ぶ。 奈緒曰く、結べば綺麗に整えなくても、なんとかなるらしい。 口に入った物を飲み込むと、奈緒も歯を磨き始めたので私は口をすすいでリビングに向かった。 8時2分。 25分にホームルームが始まるので、そろそろ家を出なければ。 私はお弁当箱を鞄に入れてから、お茶を一杯飲んで、お父さんに行ってきますと声をかけた。 お父さんはこちらを見て、「気をつけてな」とまた新聞に目を落とした。
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