第1章

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「コンビニでビニ傘かっ!また傘メーカーに貢献しちゃうよー」 「俺の傘入ってくか?送るよ」 「えっ、いいよ、いいよ、方向逆だし」 「じゃあ方向が同じ見延と私が一緒に帰るから、私の傘使ったら?」 「ありがとう。でも大丈夫だよ。二人共なんて優しいの~。同期最高ー!!!」 ほろ酔いで気持ち良くなった私は大袈裟に感動している事をアピールする。苦笑いの二人を見ると、きっと二人にとっては変に絡まれてウザいんだろう。でも私はお酒の力を借りて日頃からの感謝の気持ちも合わせて伝えておきたいと思う。おちゃらけながらだけど。 コンビニを指差ししながら 「でも大丈夫だよ!ほらほら、コンビニもこーんな近くにある訳だからさっ」 と三人でコンビニを振り返ると、コンビニの前を歩く人混みの中に 小堀さんがいたんだ。 女性の人と。 その女性は受付の新垣ゆりあ 私が前に付き合っていた彼が浮気をした相手だった。
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