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いつまでも夏を引きずって、薄着で家を出て行くあなたのために、いつも温かなスープを作って待っていた。
私がいなくなってしまった後は、上着をきちんと持っていってくれるのかしら。
もう温かいスープを作って待つことはできないのだから、もっとしゃんとして欲しいのだけど。
小さな希望を抱いてる。
私をどうか許して欲しい。
老いたあなたを待つくらい、どうってことないの。
満開の彼岸花とまん丸な月を見て、いつかの秋へ想いを馳せる。
赤い花びらを目一杯に広げて。
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