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「でかっ!!!」
ゲートから出てきての開口一番の蒼夜くんの発言がコレだった。
まぁ、USO内で一番大きいタイプの家【キャッスルタイプ】。
縦横に100メートルの敷地面積。
正直、言えば。建てる敷地面積で、建てる場所を探す方が苦労した。
俺の家は、首都ツヴァイから一番遠い場所の辺境地帯の開けた場所に建ててある。
家の北側には巨大な山々が連なり。
東側には海が見える。
西と南は森林に囲まれている。
贔屓目に見ても、お世辞にも景色は良いとは言えない。
こんな、辺境に建てた理由はと言えば。
【狩場が近いから】
ただ、それだけの理由だった。
俺は、クスクス笑いながら。家のドアの方に歩いて行き、そのままドアをくぐって家の中に入っていく。
蒼夜くんは、少しの間。俺の家を見て固まっていたが、急いで俺の後に続き、ドアをくぐって中に入ってくる。
入口は白を基調に赤いカーペットを敷き、幾つかの装飾品を並べている。
天井はアイボリー色で纏め、嫌味にならない程度のシャンデリアで灯りを出している。
入口の両側には、左右に向かう廊下が伸びている。
左右に伸びる廊下の床は木材。タイルにしないで、敢えて木材にして暖かみを出してみた。
「1階と2階は、開放して売り場になっているから。3階に行くよ。」
正面の階段を登って、2階の踊り場に出る。
2階の踊り場からも、左右に廊下が伸びている。
2階の床は、木材から白のタイルに変更して。タイルの上に緑色のカーペットを。
天井はアイボリー色のままで、明かりは小さなランタンを壁に沿って幾つも並べてある。
2階の踊り場から、3階へ行くには昇降機を使う。
わざわざ、昇降機にしたのは。3階はプライベートフロアだからだ。
昇降機のドアを開いて、蒼夜くんを呼んで乗り込み。3階のボタンを押す。
昇降機のドアが閉まり、3階に向けて動き出す。
昇降機が止まりドアが開く。
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