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* * * 視点:蒼夜パーティー * * *
「蒼夜!」
沙耶が、蒼夜に向かって叫ぶ。
ドレイクに向かって、蒼夜が手に持つ剣を振り下ろす。
蒼夜が振り降ろした剣は、ドレイクの頭部を豆腐でも斬るように切り裂いていた。
頭部を切り裂かれたドレイクは倒れて動かなくなる。
「カナタ!」
自分が倒したドレイクから、次のドレイクに視線を向ければ。
カナタの後ろから、ドレイクが襲いかかろうとしていた。
蒼夜は思わず叫ぶが、カナタは自分の目の前のドレイクに注意が向いていて、後ろから襲ってくるドレイクの攻撃からの回避行動は間に合わない。
「げっ!」
ドレイクの攻撃を食らって、カナタの体制が崩れる。
USOでは、攻撃を食らった際の痛みは殆どない。
痛みは多少は感じるようには為っているが、動けなく為る程の痛みは感じない様になっている。
せいぜい、素手で背中を強めに叩かれた時の感覚を、思い浮かべてもらえばわかるだろう。
体制を崩したカナタに、カナタの正面のドレイクが襲い掛かる。
「させない!」
沙耶が自分の持つ、片手斧を振りかざして、カナタに襲い掛かるドレイクの牙を受け止める。
「シャナ!」
沙耶に名前を呼ばれて、沙耶の後ろから槍を構えてドレイクに向かって攻撃するシャナ。
シャナの一撃は、ドレイクの身体に刺さり。ドレイクの動きが一瞬とまる。
そこに、すかさず。蒼夜の剣が斬りつける。
だが、蒼夜の斬撃が浅かったのか。ドレイクは身体を反転させて、尻尾で蒼夜を打ち付ける。
尻尾の攻撃の直撃を受けて、体制を崩す蒼夜。
そこに、何処からか。炎の玉が飛んで来て、蒼夜に直撃する。
炎の玉が飛んできた方を見れば、新たに3匹のドレイクが蒼夜達にターゲットロックしていた。
ドレイクのブレス攻撃。それが、蒼夜に当たったのだ。
「蒼夜!」
今の攻撃で、蒼夜のHPゲージは一気に減り、残り僅かになっていた。
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