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「あの、イクルさん。ガイに教えて貰えるのは3人だけなんですか?」
そこに、蒼夜が沙耶の心情を察したのか、イクルに声をかけた。
「うん、3人だけだよ。なんで?」
意地の悪そうな表情を浮かべて、イクルが蒼夜に返事を返す。
「さっきの非礼は謝ります。本当にスイマセンでした!だから、沙耶にも教えてあげてください!」
そう言って、蒼夜がイクルに向けて腰を90度に折り曲げて頭を下げる。
「え?何の事?」
イクルは惚けてみせる。
「「「お願いします!」」」
沙耶を除く4人が席を立ち、イクルに向かって頭を下げている。
沙耶は頭を下げる4人に目をやり、涙を浮かべていた。
「はいはい!そこまで!イクルも、余り遊ばないの。」
パンパンっと。両手打ち合わせて。アリアが大きな声で言う。
「ねっ。良い子達でしょ。」
イクルがニッコリと笑いながら言うと。
「ホント、イクルが気に入った訳が分かるわ。」
「確かに、仲間思いだな。」
亜里亜と、ガイが。5人に視線をやって、感想を言う。
その時、ドアが開いて。1人の男性が部屋に入ってくる。
「何?この状況?」
頭を下げる知らない4人と、泣きそうな表情をしている、これまた知らない女性が1人。
「キョウ、待ってたよ。ソフィア、ミリアさんを呼んできて。」
「畏まりました。」
一礼して、ソフィアが部屋を出ていく。
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